こんにちは。リトハウス長堀橋です。

リトハウスでは、就労支援の一環として毎日「ビジネス講座」を行っています。
実際のビジネスシーンを想定し、就職のための面接をはじめ、実際の職場でよく行われる電話応対・メモ取り・意見交換といったコミュニケーションや作業の練習を行っていただく訓練プログラムです。
(一般企業での研修をイメージしていただけるとわかりやすいと思います)

先日、コミュニケーションの訓練の一環として「ディベート」を行いました。



一つのテーマに対し、複数の立場で意見を言い合うというもので、意見の内容の是非よりは

「物事を異なる立場で見てみる」
「自分の意見を整理して、人に伝える」

経験をしていただくのを目的としたものです。

  テーマは、

・お金の授業と英語の授業、どちらが将来より役立つか
・好きな食べ物は最初に食べるか最後に食べるか
・漫画は読書に含まれるか

といった、正解がなく、立場の違いをイメージしやすいものを選びました。

「今は練習ですので、完璧な内容でなくても大丈夫です。まず文章にまとめて、自分の言葉で伝えることを意識してください。」

とお伝えし、「まず、堂々と伝える」ことを目標に取り組んでいただきました。

皆さんそれぞれお好きなテーマを選んで発表されましたが、

・ある方の発表に対し、あえて異なる立場を選んで(自分の主観や好みとは関係なく)発表される方
・スタッフに「(好みで言えば)どちらの立場に立つか」を積極的に質問される方

もおられ、単に発表をするだけでなく、より活発なコミュニケーションをしていただきました。
また、食べ物についてのテーマは、やはり皆様イメージしやすいのか様々な意見が出ました。

いずれも、感情的対立が起こることもなく、訓練の主旨をふまえて楽しみながら行っていただけたかと思います。

職場で、自分の意見を伝えるべき場面は誰にでもあります。
その際に大事なのは、自分の主観や思い込みだけに基づいた主張をするのではなく、

「別の立場ではどのような見方ができるか?」
「相手の意見はどのようなものか?お互いに歩み寄れる点はないか?」

といった視点を持ち、お互いに「自分だけが正しい」という考え方に陥らないことではないかと思います。

また、意見の不一致を曖昧なままにしておくと、後になって大きな食い違いに発展し、当事者の負担が増えることがあります。
気を付けたいものです。

そういった見方で考えれば、今回は利害が分かれるテーマではなかったとはいえ、利用者の皆様の姿勢に私どもスタッフも改めて学ばせていただいたと感じます。
日々の取り組みがご自身の発展につながるよう、今後もサポートを行っていきたいと思います。


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