「ひきこもり」に伴いやすい状態

たとえば…

    • 人に会うことや、外出することが困難になります。友人が極端に少なくなりがちです。
    • 昼と夜が逆転します。世の中の人々が活動している時間帯は、ひきこもっている本人にとって、葛藤や劣等感を感じやすく、過ごし辛い時間のようです。
    • どこに心のより所を求めていいのか分からず、また将来に希望が持てないため、気持ちが不安定になりやすい状態といえます。
    • 腹痛や下痢、頭痛などの身体症状が現れることもあります。
    • 両親とあまり話さなくなったり、自分が望んでいることしかやろうとしなかったりします。両親がよかれと思ってしたことを拒絶し、できるだけ距離を取って生活しようとします。
    • 場合によっては、昔のことで親を責めたり、荒い言葉遣いをしたりすることもあります。
    • ストレスを過食などの食行動で発散することもあります。

「ひきこもり」の人の数は、かなり多数にのぼると考えられています。

正確な値は、いまのところ分かっていませんが、少なく見積もって数十万人、多く見積もって100万人いるという見方があります。これらの数を参考に考えると、今日では、「社会的ひきこもり」の問題は、決して少なくないことがイメージできます。

ひきこもる期間は、半年から十数年まで、さまざまです。

半年から1年と短期間で済む場合もあれば、5年、10年と長期にわたる場合もあります。ある調査では、平均ひきこもり期間は3年3ヶ月でした。本人が社会や人間関係からいったん身を引き、自分自身を見つめ直してじっくり考えるために、十分な時間を費やすことは無意味ではありません。むしろ、今後の人生において、有意義であるともいえるでしょう。しかし、本人と家族の距離がうまく取れずに関係がこじれてしまうと、ひきこもる期間は思いのほか長引いてしまうことも事実です。そのため、早めに信頼できる専門機関にご相談されることをお勧めします。

男性に多いといわれています。

「社会的ひきこもり」に至っている男女の割合は、8対2とも7対3ともいわれています。圧倒的に男性が多いとされていますが、理由はまだ明らかになっていません。

〈京都府保健福祉センター心のためのサービスガイドより〉